【内閣府】ビッグデータ・ AIを活用したサイバー空間基盤技術/学習支援技術/エビデンスに基づ くテーラーメイド教育の研究開発(2018 年度~2020 年度)

本研究では、自動化が難しく、高度なインタラクションを必要とする教育分野において、学びに関するデータ(スタディ・ログ)を収集・蓄積・分析し、学習認知科学、人工知能、情報基盤技術を有機的に統合したペダゴジカル情報プラットフォームを研究開発することで、エキスパート教師の経験や教育スキルをAI 技術でいつでもどこでも再現可能とし、エビデンスに基づき学習者の特性に合わせたテーラーメイド教育を実現することを目的としています。

概要

公正に個別最適化された学習支援を目指し、学習認知科学、人工知能、情報基盤技術を有機的に統合したペダゴジカル情報プラットフォームを構築します。
ターゲットとするのは、小・中・高等学校生徒の英語と数学(算数)の学力向上です。具体的には、学校における生徒と教師のインタラクションデータやタブレット端末上での学習履歴等をスタディ・ログとして2,000 人規模で長期間蓄積し、類似度マッチング等の手法を用いて最適な学習教材・学習方法を提案するシステムを構築します。加えて、スタディ・ログを広範囲に実装する際に課題となる個人情報保護の仕組みやベンチャー企業等が新規参入可能なデータ基盤を構築します。

本研究開発の実施にあたっては、以下の通り二つの研究開発テーマを設定しています。

  • 研究開発テーマ1:エビデンスの収集およびエビデンスに基づく学習支援の研究開発
  • 研究開発テーマ2:ペダゴジカル情報プラットフォームの実現と社会実装に向けた研究開発

本研究開発の全体像とその関係性

本研究室での研究内容

本研究室では、知識モデルやユーザモデルなど、教育・学習の知的支援のために必要となる基本モジュールを、LA プラットフォームに開発します。
具体的には、デジタル教材や問題から、教えるべき知識要素を取り出し、知識モデルを構築して、教材の閲覧履歴や問題の回答履歴から、学生の知識状態をモデル化します。また、学生の学習ログを分析することにより、学習スタイルや学習活動の活発度などのユーザモデルを構築します。
このようにして構築された知識モデルとユーザモデルは、教材や問題の個人適応、最適なグループの作成など、様々な知的授業支援ツールの開発に利用することができます。

知識モデルとユーザーモデル

研究助成

  • 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期
  • 「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術/学習支援技術/エビデンスに基づくテーラーメイド教育の研究開発」
  • 2018 年度~2020 年度